保育の特色

キリスト教保育
教会の幼稚園である恵星幼稚園では、聖書に基づいたキリスト教保育を日々行っています。 人生の基礎ができる大切な幼児期に、神さまに愛されていることや、喜び、感謝、希望といったものが、子どもたちの心の中に培っていけるように保育をしています。
毎週月曜日は全園児合同で、他の曜日はクラスごとに礼拝を行っています。 心を静かにして、聖書の話に耳を傾け、神さまやイエスさまのことを知ったり、目を閉じて手を組み合わせ、神さまへの会話であるお祈りをします。毎日、自分が生きている・生かされていることへの感謝や喜び、見守られていることへの安心感などが育まれるようにと思っています。
また、クリスマスを中心に、イースター、花の日、幼児祝福式、収穫感謝祭など、キリスト教ならではの行事も行っています。

自由あそび
朝、登園してきた子どもから、自分の好きなことをしておもいきりあそびます。
園庭では、泥だんごを作ったり、泥のケーキ屋さんを開いたり、みんなで鬼ごっこをしたり、縄とびをしたり、竹馬をしたり…。
部屋の中では、積木を使って大人では考えつかないものを作ったり、家族ごっこや描画活動、折り紙、コマ回しなどの昔あそびなど、本当にさまざまです。
たくさんの友だちがいるからこそ発展するあそびや、少人数で工夫をこらして楽しむあそび、その季節によって流行るあそび…、日々あそびの中にも変化がたくさんあります。あそびは子どもの生活そのものとも言えます。 自分のしたいことをとことんやりとおす集中力、見えないものを思い描く想像力、自ら何かをつくり出す創造力は、日々のあそびを通して育まれます。
また、友だちとの意見の違いやぶつかり合いを通して、自分とは違う気持ちがあることに気づき、他者を認め合う集団へと関係が深まっていきます。生きた経験を通してこそ、子どもたちは多くのことを学んでいきます。

たてわり(異年齢混合)保育とよこわり(年齢別)保育
全園児が日常的に交わることのできる規模(定員70名)の幼稚園ですから、家庭的な雰囲気の中できょうだいのように過ごしています。
2012年度までは年長児が一クラス、年中・年少を混合で二クラスでしたが、2013年度からは、全年齢を混合にした三つのたてわりクラスとなっています。年少・年中・年長がこの時期を一緒に過ごすことで、年長に進級しても年下の友だちへの思いもつながっていきますし、年少・年中にとっては、年長児はあこがれの存在でもあります。
当番活動なども、助け合いながら進めていくことができます。 また、課業(製作や描画活動、プール遊びなど)においては、年齢別(よこわり)保育をし、それぞれの発達を鑑みながら、その年齢ならではの表現や活動ができるよう取り組んでいます。
私たちが一生を通して同学年のみで生活するのは学齢期のみで、家庭においてもおとなになってからも、圧倒的に多いのは異年齢の人との交わりです。3・4・5歳の幼児期を、就学前の準備期間としてとらえるのではなく、人生の基盤を培う時間と考え、より多くの年齢のともだちと生活を共にしながら、生きる力を身につけてほしいと考えています。
同種ばかりでなく、異種のものも受け入れ、その中からやさしさや思いやりを、また不正に対しての批判ができる勇気をも持てるようにと願っています。

からだづくり 心と身体は密接につながっています。まず、ありのままを充分受け入れられている安心感の中で、身体の緊張をほぐし、のびやかに生活できるよう心がけています。


さくらんぼリズム

さいたまのさくらさくらんぼ保育園で生まれたリズム体操に取り組んでいます。
人が成長していく上での正しい心身の発達を促す動きが考えられたリズムで、子どもたちは毎朝、この時間を楽しみにしています。

よく歩く

小さな頃から自分の足でよく歩くことは、とても大切なことです。
交通事情、住宅事情などでなかなか外あそびをしづらい現代でこそ、保障していくべき活動が園外保育です。 季節の良い時期には、毎週、公園までたてわりで手をつないでさんぽにでかけ、園の中だけでは味わえない地域の人との交流、季節ごとの風景、木のぼり、広場でのおにごっこなどを楽しんでいます。

食育

身体づくりの基礎となるものは、日々の食事です。
また、食欲はすべての意欲につながっています。 保育の中で「食」に対する興味・関心が育つよう、実際に口にするものを自ら作る経験を大切にしています。

絵本との関わり 当園では、子どもと絵本との関わりを大切にしています。毎日、クラスでの集まりの時間やさまざまな場面で絵本の読み聞かせやお話をしています。
また、毎週月曜日には、全園児に幼稚園にある絵本の貸し出しを行っています。子どもたちがそれぞれ借りたい本を借りて帰り、一週間お家で読んでもらったあと、返却をしています。
子どもたちは絵本が大好きで、いつも「次はこの本かーりよ♪」と、月曜日ではない日も楽しみにしています。お家でお父さん・お母さんに読んでもらうひとときも、絵本の貸し出しが大好きな理由の一つのようです。一人ひとりの読書記録としての「えほんノート」でのやりとりも、家庭と園をつなぐ大切な記録です。
また、毎月、福音館の「こどものとも」「かがくのとも」をそれぞれの子ども用に購入していただいています。子どもたちは毎月もらえる絵本を、とても嬉しそうに持って帰ります。“自分用の本”というのがとても嬉しいようです。
お母さんたちには「母の友」も購入していただいています。子育てについて、絵本と子どもとの関わりについてなど、いろいろ興味深い内容が載っています。
インクルーシブ保育 発達に偏りのある子もない子も一緒に生活し、共に育つことをインクルーシブ保育といいます。
一人ひとりが神さまから愛されているかけがえのない存在であることを認識しつつ、みんなが一緒に生活し、そのなかでたくさんのことを学び、共に大きく成長していけるようにと祈りつつ関わっています。
実際、子どもたちは、たまたま発達がゆっくりだったり、偏ったりしているともだちと対等平等に接し、成長するに従って必要な援助をするようになっていきます。子どもは周囲の関わりによって生じる思いや感情に彩られた心が育っていくのです。
これらのことを大切にしながら、園全体で子どもたちを育てているという視点に立って、必要に応じて専門機関の助言を受けながら連携をとり合い、発達・成長に関わる努力を重ねています。
ただし、学校法人の幼稚園とは違って「加配」がありませんので、一人の園児だけに関わる教師をつけることができない状況です。したがって、みんなと一緒に保育できる子どもに限られます。